MMD動画を作る時にシーン毎の映像をMMDだけで
完結させて作成する事がほとんどでした。
それだと思い描いてた質感表現と高画質の両立が
なかなか実現しなかったのでMMDで行ってた効果
を動画編集ソフトに割り振って役割分担してみようと
テスト動画を作ってます。
MMDの中でシーンイメージを全て作り込んだ場合
質感良く見せる為に光量を上げているとどうしても
画面全体にボカシがかかってしまってました。
(MMD画面)
静止画像としては問題なくても動画として見た時に
あまり画質の良さを感じない気がします。
発光エフェクトや照明エフェクトの強い光がボカシを
生み出してそれが他のエフェクトやモデルの見え方
に影響を与えてるのではないかと考え照明効果を
他のエフェクトと切り離す事にしました。
((MMD+動画編集ソフトの画質調整方法))
・MMDで照明や発光エフェクトを使用せずに未完成
のまま作成途中の映像をAVI出力してAviUtlで
照明効果をつけて背景を合成して完成させます。
(使用ツール)
・MMD
・AviUtl
(作成手順)
・MMDでいつも使用するエフェクトから照明や
発光効果、シャープ、コントラスト、色調補正、
ボカシ効果をつけるエフェクトを適用しないで
作成したら最後にキーイングエフェクトで背景
抜きでモデル情報だけAVI出力する。
AviUtlでMMDで省いた照明や色調補正効果
を適用して別にMMDからAVI出力しておいた
背景と合成する。
((手順説明))
(MMDエフェクト適用後)
画面全体に適用するエフェクトはあまり使用せず
トゥーンシェーダーなどの適用や影生成エフェクトで
モデルの質感を上げる調整を行ってます。
(ボカシエフェクトMipGaussianは髪の毛に適用
してますが、0.1と僅かなので見た目の変化は
ないと思います。)
MMD標準照明のみになってカメラからの距離が
離れても見え方に変化はつかなくなりました。
(遠距離からモデルを見た場合)
強い照明下でのボカシと遠距離でのエッジ(輪郭線)
太さが解消されたのでどの距離から見ても変化の
少ない一定の見え方になってきました。
エッジ描画エフェクトはカメラ距離の遠近で太さが
変化するエフェクトを使用してます。
AVI出力ではアルファ出力対応のビデオ圧縮コー
デックにしないと背景ナシに出来ないようです。
(MMDのAVI出力設定例)
出力したAVIファイルをAviUtlの拡張編集ウインドウに
ドラッグ&ドロップして開いて照明やシャープ効果を
適用します。
(AviUtl拡張編集ウインドウ)
フィルター効果は動画オブジェクトに直接適用せずに
メディアオブジェクトの追加/フレームバッファでつけ
ました。
MMDで別に作成しておいた背景もAVI出力後に
読み込んでます。
手順説明はこれで終わりです。
細かい部分で粗は残ってますが、照明効果の
ボカシがつかなくなって画質は改善されました。
高画質動画への道が開けてきた気がするので
しばらくこのまま検証を続ける予定です。
MMDと動画編集ソフトをそれぞれ使い分けて
併用するとエッジの破線化も防げたり今まで
解決出来なかった事もクリアされる可能性が
出てきたのもイイ点ですね。
モデルに関しては少し補足があります。
最初にMMDから出力したファイルをAviUtlで照明
効果をつけた時にモデルの肌色が白飛びしてしまっ
たのでモデルPMXファイルをPMXエディタでテクス
チャ画像差し替えといった微調整も行いました。
(モデル改変前)
画面上で最も暗い色を基準に明るくしたり、コントラスト
上げ、色調補正してしまうとモデルの肌色が白くなって
しまいます。
その為、今回はモデルの肌色を少し濃くする形で
対応しました。(衣装の色変更でも可)
AviUtlでの加工を考えてMMDで画質を調整する
必要が出てきましたね。
暗い部分はなるべく明るく、元々明るい薄い色は
なくべく濃くして全体の色(明暗)の差を縮めて
おくと照明効果をつけた時のパラメータが決めや
すくなりそうです。
(AviUtlからPNG出力)
モデルと背景を別撮り出来るなら背景でも色々遊べて
モデルの白飛びを気にせず心置きなく閃光とか入れら
れるので嬉しいです。