肌質感良く高画質を目指して作ったMMD画像を
くっきりシャープに見えるように加工して画像の
アピール力を上げたいと言う事で検証してきました。
キーワードを「くっきりシャープ」と決めてシャープ
効果にこだわってこれまでは進めてましたが、
よく考えると「くっきり見せる」が本来の目的ではな
いかという気がしてきました。
シャープ効果はくっきり見せる為の構成要素の
ひとつになるのかなと思います。
(くっきり見せる為の要素)
くっきり見せる
↑
シャープネス化
シャープ効果
(シャープネス化とは)
1.画質を硬くする。
→スポットライトエフェクト適用で光度を上げてボカシを
減らす。
2.、画像のコントラストを上げる。
→コントラストエフェクト適用で色の変化を極端にする。
3. 、輪郭を強調する。
→エッジ描画エフェクトや色ずれエフェクト、モデルに
ピントを合わせる被写界深度エフェクト適用で背景から
浮き上がらせて立体感を出す。
(シャープ効果とは)
濃度差のある輪郭の暗い部分をより暗く、明るい
部分をより明るくする事でエッジの境界に濃度
反転を起こして実際にはない輪郭線を生成する
エッジ効果で画面を引き締めてクッキリ見せる事。
シャープネス化とシャープ効果は名前も似ていて
エッジの強調など共通する内容もあります。
今回はくっきり見せる為に特に有効そうな項目を
ピックアップしたのでこれからその3つの効果を
見てみます。
[[くっきり見せる画像の作り方]]
①エッジを強調する
→シャープ効果:Photoshop、Aviutl
②輪郭を強調する
→エッジ抽出、描画:MMD+Photoshop
③浮き上がらせて立体感を出す
→色ずれ効果:Photoshop、Aviutl
((①エッジを強調する:髪の毛をくっきり見せる))
(くっきりさせる前)
MMD画像をPhotoshopで開いて髪の毛テクスチャを
描画した状態です。
テクスチャに描かれた髪の毛の筋はちゃんと表示され
てますが、髪筋1本1本がもっとクリアに見えると質感
表現も向上して立体感も出せると思います。
(エッジ強調のシャープ効果適用後)
Photoshopのアンシャープマスク、AviUtlのシャー
プフィルター適用で髪の毛1本ずつがはっきり区別
出来るようになりました。
前日まではシャープ効果のパラメータをMAX近く
にしてましたが、今回は画質の劣化が目立たない
程度に数値を下げて適用してます。
(「シャープ効果とは」に書いてたエッジを強調する)
エッジ効果は、髪の毛テクスチャ髪筋線のように
色の濃度差のある境界部分を暗い色はより暗く
明るい色はより明るくして境界部分を際立たせる
上の画像のような効果の事です。
エッジが強調されてコントラストが上がったように
も感じますね。
髪の毛テクスチャに関しては他の部分よりシャープ
効果を強めにしても大丈夫で、効果を強くした方が
髪筋らしさは出せます。
(もっとくっきり見せる)
AviUtlのシャープフィルターを2回適用すると細い
髪筋の視認性がまた上がりました。
これ以上シャープ効果を追加すると髪筋が針金の
ように鋭くなってしまいそうです。
髪の毛テクスチャ描画の質感向上が出来たので
リアルさが出るように前髪やアゴのラインなどに
影を描き入れてあげると陰影のバランスが取れて
自然に見えます。
((②輪郭を強調する:目のフチとフェイスライン))
((③浮き上がらせて立体感を出す::目のフチとフェイスライン))
(元画像)
MMDモデルの標準輪郭線のみ適用された状態です。
Croquis(データP)様で輪郭線描画の画像をPhoto
shopで合成してAviUtlで色ずれフィルターを適用して
輪郭の強調と立体感表現を行ってみます。
(完成画像)
目の周りに黒い線が引かれて目のフチが白いままの
時と比べると目ヂカラ的な印象は強くなってます。
フェイスライン輪郭部分の赤と青の色ずれ表示で3D
メガネ立体視用画像のアナグリフに似た効果若干
足されてこれで画像は完成です。
今回は3項目(①エッジ強調、②輪郭強調、③立体感)に
注目してくっきり見える画像が作れるかテストしました。
シャープ効果だけに頼らず輪郭線描画や色ずれ効果
などバランスよく取り入れて画質をあまり低下させずに
作っていきたいです。