《空中に浮かぶエッジ(輪郭線)》について
検証していこうと思います。
考えの基になったのは前回記事(11/7)
で取り上げた「オブジェクト影」からの
発想でした。
「オブジェクト影」は例えば髪の毛に影を
つけたいとしたら髪の毛をそのままコピー
してそれを影色で着色し髪に影が落ちて
るように元の髪の位置より少しズラして
配置すれば完成です。
髪の毛に「オブジェクト影」を使用した例です。
影の出方はトゥーンシェーダーに似ており
クッキリした色階調になります。
オブジェクト(材質)として独立しているので
髪の毛本体とは別のエフェクトやシェーダー
を適用する事も可能です。
この「オブジェクト影」の作り方を発展
させる方向で'エッジ(輪郭線)でも同じ
コトをやってみよう'というのが今回の
趣旨です。
---《空中に浮かぶエッジ(輪郭線)》---
<使用ツール>
→PMXエディタ、メッシュコピープラグイン
<作り方>
→PMXエディタのメッシュコピープラグイン
で材質(今回は髪の毛)をコピーし、エッジ
(輪郭線)だけ表示する設定に変更して
髪の毛本体より外側に配置する。
<作成手順>
→PMXエディタでMMDモデルPMXファイル
を開きPmxViewの[子窓:絞]で[頂点/
材質マスキング]ウインドウの髪の毛に
のみチェックを入れ、[選択:面]をクリック
[編集]から[全てのオブフェクトを選択]
して髪の毛だけ赤く表示された状態に
する。
Pmx編集ウインドウの[編集/プラグイン
/User]から「メッシュ自動分割コピー」を
選ぶと髪の毛が丸ごとコピーされる。
(事前に「メッシュ自動分割コピー」をPmx
EditorフォルダのUserフォルダに入れて
おく必要があります。)
コピーされた髪の毛×2を選んでPmxView
の[子窓:動]クリックで[オブジェクト操作]
ウインドウを出し、[値指定]タブで[移動
0.00、0.02、0.00][スケール 1.03、
1.00、1.03]を入力して移動と拡大を
させてエッジ(輪郭線)が髪の毛より少し
浮き上がった位置に配置すれば完成。
《空中に浮かぶエッジ(輪郭線)》は
これで作る事が出来ました。
髪の毛本体-オブジェクト影-オブジェクトエッジ
と3層で表現されるようになった髪の毛
の見え方を確認してみます。
髪のオブジェクトと切り離された格好で
エッジ(輪郭線)だけ浮いて見えますね。
MMD上では髪の毛1本1本の細かい
表示は難しいかなと思ってましたが
1本髪や後れ毛なんかもオブジェクト
エッジの複数重ねで表現出来るのかも
しれません。
強力な照明下でエッジ線が破線化しない
のはとてもありがたい事です。
オブジェクトに依存してたエッジ線が分離
され単独のエッジ線として取り扱える。
、、今までクッキリした発色のエッジ線を
出す為にエッジ描画エフェクトのパラメータ
を散々いじってきましたがそれに表現の
限界を感じてた部分もあったので今回
別のアプローチから道が拓けたのは
望外の喜びでした。
通常とは異なるやり方アプローチで
目標を達成する。
アイデアが結実していくプロセスも
含めて問題解決の大きなヒントを
得たそんな気もします。
とにかく考えて考えて考える事です。
(いつもボーッとしてる自分の場合は
ですが、)
気付いてないだけで自分の中に案外
欲しい答えはあるのかもしれないですね。