3Dメガネで立体的に見せる映像技術をアナグリフと
言います。
アナグリフに使われている赤青の画像、アナグリフ用
画像の作り方は知らなかったのですが、カンタンに加工
する方法が紹介されてたので作ってみる事にしました。
(アナグリフ風加工 by Photoshop)
画像全体の彩度を落とす事でモノトーンにして赤とシアンの
色ずれを出してアナグリフ風に加工しました。
出来上がりは多少立体的に見えるかなといった感じで
それほど大きく変わりませんが、MMD画像の質感向上に
つながりそうな期待は持てたので検証も兼ねて作った
画像がコチラです。
(アナグリフテスト画像)
モデルのジャケットの星型ワッペンのあたりの立体感が
なかなかリアルに見える気がします。
MMDで作った元画像と見比べてみましょう。
(加工前のMMD画像)
モデルの顔にほとんど変化が見られないのは顔付近に
アナグリフ加工をしてないからです。
フェイスラインが色ずれすると視認性が下がって視点
誘導的にはマイナスになると思ったので 顔以外と
背景にアナグリフ加工してます。
ちなみにアナグリフ加工はモデルと背景は適正な
色ずれ幅が異なるので別々に処理して合成しました。
MMD画像上でもそれなりに質感表現は出来てる
のでそれにわずかに色表現の複雑さを加味した程度
ですがこういった細かいプラス要素の積み重ねで
高画質に近づければいいという考えなのでこれで
いいと思います。
他にもアナグリフ加工練習用に静止画作ってます。
(レイヤーモードで遊んだ結果)
こちらもモデルと背景はアナグリフ加工は別作成で
後で合成してます。
Photoshopのフィルターやレイヤー合成モードを
いろいろ試しただけでも結構遊べましたね。
サングラスなしのめり画像を追加すると上の画像
のように目の表情がはっきりと表示されました。
(アナグリフ加工のみ)
MMD画像をアナグリフ加工して元画像と合成した
だけだとシンプルなのでレイヤー合成を工夫する
と見栄えがするかなと思います。
アナグリフ加工はペイントソフトで行えますし、画像を
変換してくれるソフトも出てます。
<アナグリフ加工紹介ページ>
(アナグリフ用画像の生成方法)
Graberry (らい様)
http://graberry.blog70.fc2.com/blog-category-4.html
→ニコニコ動画で公開されてるリアルぷよぷよの作者様です。
Maya関連記事を探していて辿り着いたのですが、さすが
プロの方と思わせるような知識の深さはとても勉強になります。
(フリーのペイントソフトGIMPでのアナグリフ作成方法)
アバウトな立体写真の作り方:準備編 (TSUMAMI様)
http://izaya.sakura.ne.jp/tsumami/tobi/myPhoto/making01.html
(アナグリフとは)
ニコニコ大百科
http://dic.nicovideo.jp/a/%E3%82%A2%E3%83%8A%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%95
今回らい様のアナグリフ用画像の生成方法を参考にさせて
いただいたので手順を載せておきます。
本来は右目用画像と左目用画像を用意しなくてはいけない
のですが、1枚の画像を目測で横にずらして作ってるので
アナグリフ風画像としてます。
ちゃんとしたアナグリフ用画像を作りたい場合は変換ソフト
など利用するといいと思います。
(アナグリフ変換ツールのページ)
この場で実行!即完成! アナグリフ立体写真を自動作成
http://izaya.sakura.ne.jp/tsumami/tobi/myPhoto/index2.html
((アナグリフ風画像加工方法))
画像を1枚用意してPhotoshopで画像レイヤーをコピー
して移動ツールで右にずらしておく。
元画像レイヤーの彩度を下げてモノクロ化し、チャンネル
タブのレッドをコピーする。
コピーしたレイヤーも彩度を下げてモノクロ化したらチャン
ネルタブのレッドに先ほどコピーしたものをペーストして
完成。
(手順説明)
(画像をPhotoshopに読み込む)
Photoshopに読み込んだ画像はレイヤー0になります。
レイヤー0をクリックで選択状態にして右クリックで
レイヤーの複製を選びレイヤー0のコピーレイヤーを作成
します。
(レイヤー0の複製)
レイヤー0を仮に左目用画像、レイヤー0のコピーを
右目用画像とします。
レイヤー0はこのまま使用するのでレイヤー0のコピー
を移動ツールで右にずらします。
(移動ツールで右に移動)
レイヤー0のコピーを選択してから画面左上の移動ツール
をクリックして画面を右にドラッグします。
移動距離は顔のアップの場合は2~4mmとほんのわずか
背景などは5mm以上が目安です。
上下移動も上の数値が目安でいいと思います。
これで(仮)の右目用画像と左目用画像が用意
出来ました。
次からアナグリフ化の手順に入ります。
(彩度を下げる)
レイヤー0をクリックして選択したらShift+Ctrl+Uキーを
押して彩度を下げてモノクロにします。
(チャンネルタブ)
レイヤー0を選択したままチャンネルタブをクリック、
レッドを選択してCtrl+A+Cキーを押してコピー
しておきます。
コピーした左目用画像のレッドチャンネルは後で
右目用画像のレッドチャンネルにペーストします。
(右目用画像の彩度を下げる)
レイヤータブをクリックして戻したら右目用画像レイヤー
0のコピーの彩度を下げます。
左右両方の彩度を下げたので最後に左目用画像の
レッドチャンネルを右目用画像のほうにペースト
すれば完成です。
(レッドチャンネルにペースト)
レイヤー0のコピーを選択したままチャンネルタブを
クリックしてレッドチャンネルを選びCtrl+Vで
左目用画像レッドチャンネルをペーストします。
ペーストしたらレッドチャンネルの上のRGBチャンネル
の目のマークをクリックします。
(非表示を表示させる)
レッドチャンネルを選択した時に他のチャンネルが
非表示になっている場合はRGBチャンネルの目の
マークが表示される四角ボタンを押して全てを
表示させたら完成です。
画面上の選択範囲メニューの選択の解除を
選ぶと点滅する破線表示が消えます。
(完成したアナグリフ風画像)
仕上がりを見ると赤とシアンの色ずれは4mmに設定して
ましたので少しずれ幅が大きめでしたね。
(作業はAlt+Ctrl+Zキーで遡れます。)
アナグリフ加工はカンタンに出来るのでこれをアレンジ
してモデルの顔にアナグリフ加工せずに他の全てを
加工する画像も作れます。
(回転軸を顔の中心にして移動)
上の画像は大した事してないので気が向いたら
手順紹介したいと思います。